指紋は指の感度を増幅させる
指紋は指の感度を増幅させる / Credit:Depositphotos
biology

人間の指紋には滑り止めだけじゃなく思っていたより「感度増幅」の役割があった

2021.03.28 Sunday

How fingerprints sharpen our sensitivity to touch https://academictimes.com/how-fingerprints-sharpen-our-sensitivity-to-touch/
Human touch receptors are sensitive to spatial details on the scale of single fingerprint ridges https://www.jneurosci.org/content/early/2021/03/08/JNEUROSCI.1716-20.2021

指紋の主な役割にはグリップ強化と指先の感度増幅があります。

しかし、どちらかというと前者のほうがよく知られています。指紋のデコボコが摩擦力を大きくし、滑り止めになっているのです。

ところがスウェーデン・ウメオ大学総合医学生物学部に所属するエワ・ジャロッカ氏ら研究チームは、指紋が私たちの想像していた以上に感度を増幅させていたと発表しました。

指の触覚ニューロンは、指紋の一山ごとに強い信号を受け取っていたのです。

指先の繊細な感覚はどこからくるのか?

人間の指先には繊細な感覚がある
人間の指先には繊細な感覚がある / Credit:Depositphotos

感覚ニューロンは皮膚のすぐ下に点在しており、それぞれが触覚、振動、圧力などの刺激を検出できます。

手だけでも数万のニューロンが存在しているのです。

当然指先にもそれらの感覚ニューロンが集まっており、繊細な感覚を生み出しています。

ところが単一のニューロンがどの程度の感度を持っているのか正確に研究されたことはありません。

そこで研究チームは、特に繊細な触覚を与える2種類の「触覚ニューロン」に焦点を当てました。

皮膚の下にあるそれらニューロンの情報伝達繊維は皮膚の表面に達する前に枝分かれしています。

そしてそれぞれの枝は、指紋の隆起部分にある触覚受容体のグループと繋がっているとのこと。

つまり、触覚ニューロンは指紋からも感覚情報を受け取っているのです。

しかし指紋が無くても触覚はあるものです。では、指紋の存在は触覚の感度にどのような影響を与えているのでしょうか?

この疑問を解決するために、研究チームは指における感度の高いゾーンをマッピングすることにしました。

次ページ指紋が指先の感度を増幅させていた

<

1

2

>

生物学のニュースbiology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!