VRは強い時間圧縮効果を持つ可能性がある
VRは強い時間圧縮効果を持つ可能性がある / Credit:canva
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ゲーム中、時間の流れ早すぎない? VRで「時間圧縮」効果が確認される

2021.05.18 Tuesday

Virtual reality warps your sense of time(UCSC) https://news.ucsc.edu/2021/05/virtual-reality-time-compression.html
Time Compression in Virtual Reality https://brill.com/view/journals/time/aop/article-10.1163-22134468-bja10034/article-10.1163-22134468-bja10034.xml

「え? もうこんなに時間が経ってたの?」

ゲームをやっているとそんな風に感じることはないでしょうか?

この感覚はVRゲームで、より顕著になる可能性があるようです。

5月3日に科学雑誌『Timing & Time Perception』に掲載された新しい研究は、参加者にVRゲームプレイ中に5分経過したと思ったら申告してもらうという実験を行ったところ、平均72秒も超過してしまったと報告しています。

VRには思ったよりも早く時間が過ぎてしまう、強い時間圧縮効果があるようです。

思ったより時間が多く経過してしまう「時間圧縮」効果

ゲームをしていると思ったより時間が過ぎてて驚くことがある
ゲームをしていると思ったより時間が過ぎてて驚くことがある / Credit:canva

退屈な仕事はいつまで経っても時間が過ぎないのに、楽しい時間はあっという間に流れてしまう。

ほとんどの人は、そんなことを日々感じていることでしょう。

かのアインシュタイン博士も同じことを感じていたらしく、こんな言葉を残しています。

「熱いストーブの上に手を置いたら、1分が1時間くらい長く感じられるでしょう。

でも可愛い女の子と過ごす時間は、1時間が1分にしか感じられない。

それが相対性というものです」

相対論はともかく、人は楽しいことに集中していると時間を忘れてしまいがちです。

そんな思ったより時間が早く過ぎてしまうことを、心理学では時間圧縮効果と呼びます

ゲーマーの人は、ビデオゲームに熱中しているとき、この効果を強く実感しているのではないでしょうか?

これについてはすでに先行する研究があり、ゲームがプレイヤーに時間を忘れさせる可能性があることが示されています。

そして、新しい研究は興味深いことに、この効果が2次元画面で同じゲームをプレイする場合と比較して、VRヘッドセットを装着してプレイする場合に、より大きくなると報告しているのです。

今回の研究著者、カリフォルニア大学サンタクルーズ校のグレイソン・ミューレン(Grayson Mullen)氏は、友人の家で交代でVRゲームをプレイしていたとき、突然奇妙な感覚に襲われたといいます。

「ゲームをやめたとき、時間の経過がまったくわからなくなったんです。自分のプレイ時間が10分だったのか、40分だったのかもわからず、1人で長くプレイしすぎたんじゃないかと不安になりました

研究者はVRゲーム後、自分のプレイ時間がさっぱりわからなくったという
研究者はVRゲーム後、自分のプレイ時間がさっぱりわからなくったという / Credit:canva

ミューレン氏は、大学で認知科学を専攻していました。

そこで、彼は心理学のニコラス・ダビデンコ教授のサポートを得て、この奇妙な感覚について研究してみることにしたのです。

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