「エビ半導体?」創造的な人は意味の遠い単語を選ぶのが上手いと判明!
「エビ半導体?」創造的な人は意味の遠い単語を選ぶのが上手いと判明! / Credit:pixabay
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創造的な人は「意味の遠い単語を組み合わせる」のが得意と明らかに

2021.08.02 Monday

簡単に創造性を測定できるテストが開発されました。

6月22日にハーバード大学の研究者たちによって『PNAS』に掲載された論文によれば、創造的な人ほど意味の遠い単語を選ぶ能力に優れていたとのこと。

また本研究で開発された、意味の遠い単語を選ぶ能力を測定するテスト(DAT)は既存の創造性を測定するテストに比べて、結果にばらつきが少なく、極めて優秀な尺度になるとのこと。

記事の最後には実際にテストを受ける方法を説明するので、よかったら試してみてください。

Psychologists Find a New Way to Objectively Measure Creativity https://www.gilmorehealth.com/psychologists-find-a-new-way-to-objectively-measure-creativity/
Naming unrelated words predicts creativity https://www.pnas.org/content/118/25/e2022340118

創造性の高い人は意外な単語を組み合わせられるはず

変な単語の組み合わせ能力で創造性の高さを測定できる
変な単語の組み合わせ能力で創造性の高さを測定できる / Credit:Canva

クリエイティブな人材は世界中の企業に求められています。

しかし人間の数ある才能において、創造性ほど測定が困難なものはありません。

特に一般的な家庭用品の思いもよらない使い方を発見するといった、自由な思考を元にした創造性(発散的思考)の測定は特に困難であり、既存の創造力測定テストも、発散的思考の成績には大きなばらつきが生じていました。

そこで今回、ハーバード大学の研究者たちは、極めて簡単な方法でありながら非常に高い精度で、自由度の高い「発散的思考」タイプの創造性を、測定する方法を考案しました。

研究者たちはまず、発散的思考タイプの創造性が高い人は、物事を様々な方法で組み合わせることが得意であるという事実を土台に方法を考案。

そしてこのような発散思考タイプの創造性の高い人は、きっと「意味の遠い単語を選ぶ能力も高いに違いない」と仮説をたて、実証を試みます。

研究者たちは早速98か国の8000人以上のボランティアの人々に「意味のできるだけ離れた名詞を10個選んでもらうテスト」(DAT:Divergent Association Task)を行ってもらいました。

また成績のつけかたにおいては、人間の主観を配するためにAIを用いました。

このAIは膨大な量の文章を分析し、単語間の意味がどれくらい離れているかを学習し、テスト結果を100点満点で数値化することが可能です。

なおAIはかなり優秀であり「犬」と「猫」の組み合わせよりも「犬」と「本」の組み合わせのほうが意味が離れていると判断できます。

新たな単語選びテストはどの程度、自由な発想に重きを置くタイプの創造性を正確に数値化できたのでしょうか?

次ページ意味の遠い単語選びテストは創造性の高い人を的確に見抜ける

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