世界最小の陸生カタツムリを発見!
世界最小の陸生カタツムリを発見! / Credit: Birmingham Times – Shell Of A Find: Scientists Reveal The World’s Tiniest Land Snails(2022)
biology
New snail species are world’s smallest, tinier than grains of sand https://www.nationalgeographic.com/animals/article/smallest-snails-on-earth-discovered
The world’s tiniest land snails from Laos and Vietnam (Gastropoda, Pulmonata, Hypselostomatidae) https://brill.com/view/journals/ctoz/91/1/article-p62_62.xml?language=en

2022.02.04 Friday

砂つぶサイズ!新種の「世界最小カタツムリ」を発見

アメリカ、スイスの国際研究チームはこのほど、砂粒ほどの大きさの新種カタツムリ2種を新たに報告しました。

これは、地球上で最も小さな陸生カタツムリとして記録を塗り替えています。

2種同時の記録更新はきわめて珍しいことです。

研究の詳細は、2022年1月5日付で科学雑誌『Contributions to Zoology』に掲載されました。

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2種ともに最少記録を更新!

新種は、ベトナムとラオスへの2回の遠征で採取した堆積物サンプルから発見されました。

東南アジアの石灰岩の地質は、多種多様なカタツムリの暮らしを支えており、研究チームはそこに未発見の種が存在するのではないかと考えたのです。

予想通り、堆積物を水に落とし、浮遊物をすくい上げてみると、既知種にはない非常に小さなカタツムリの殻が確認されました。

ベトナム北部の洞窟の壁面で採取した堆積物からは、直径0.6mmの殻が大量に見つかっています。

これは陸生のカタツムリとして最小記録を更新し、新たに「アングストピラ・プサミオン(Angustopila psammion)」として記載されました。

種小名の「Psammion」は、古代ギリシャ語で「砂粒」を意味します。

下の画像では研究者がボールペンの先端と比較しています。このカタツムリがどれだけ小さいかが実感できます。

ボールペンの先端と比較した最小種「アングストピラ・プサミオン」の殻
ボールペンの先端と比較した最小種「アングストピラ・プサミオン」の殻 / Credit: Birmingham Times – Shell Of A Find: Scientists Reveal The World’s Tiniest Land Snails(2022)

一方、ラオス北部の石灰岩の渓谷の堆積物から見つかった新種は、これよりわずかに大きいものの、2番目に小さい陸生カタツムリとして記録されました。

学名は「アングストピラ・コプロロゴス(Angustopila coprologos)」と命名されています。

種小名の「Coprologos」は、古代ギリシア語でを集める者」を意味します。

というのも本種の殻の表面が、ビーズ状の糞に覆われていたからです。

どの殻にも同じ傾向が見られたため、彼らは故意に糞を集めて、殻につけていると考えられます。

確かな理由はわかりませんが、チームは「糞中の化学物質を通して、仲間とコミュニケーションを取るためではないか」と推測。

また、「湿った糞が乾燥から守ってくれるのかもしれない」と指摘します。

糞に覆われた「アングストピラ・コプロロゴス」の殻
糞に覆われた「アングストピラ・コプロロゴス」の殻 / Credit: Adrienne Jochum et al., Contributions to Zoology(2022)

これまでの世界最小の陸産カタツムリの記録保持者は、2015年にボルネオ島で発見された「アクメラ・ナナ(Acmella nana)」という種でしたが、殻の平均サイズはA. プサミオンより約20%も大きいです。

同チームの一人で、ベルン自然史博物館(NHMB・スイス)のエイドリアン・ヨッフム(Adrienne Jochum)氏は「今回の発見にはとても驚かされ、これほどの小ささは想像すらしていませんでした」と話します。

その一方で、2種のカタツムリは殻しか見つかっておらず、生きた個体は堆積物のより深い場所に生息しているようです。

詳しい生態もまだ不明ですが、おそらく微生物やデトリタス(微生物の死骸)、菌類のかけらなどを食べていると予想されます。

これほど小さなサイズは、堆積物や岩の隙間、根の表面に隠れて、捕食者から逃れるのに役立っているはずです。

上2つが新種、下3つはかつての最少記録種たち
上2つが新種、下3つはかつての最少記録種たち / Credit: Adrienne Jochum et al., Contributions to Zoology(2022)

チームは、新種のカタツムリについて、何を食べ、どのように繁殖しているのか、もっと詳しく知りたいと考えています。

彼らの食のネットワークを紐解いていけば、もしかしたら、まだ見ぬミクロ生物が見つかるかもしれません。

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