トリの足を模倣したバードボット
トリの足を模倣したバードボット / Credit:Alexander Badri-Sprowitz(MPI-IS)_BirdBot is energy-efficient thanks to nature as a model(2022)
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BirdBot is energy-efficient thanks to nature as a model https://is.mpg.de/news/birdbot-is-energy-efficient-thanks-to-nature-as-a-model
BirdBot achieves energy-efficient gait with minimal control using avian-inspired leg clutching https://www.science.org/doi/10.1126/scirobotics.abg4055

2022.03.19 Saturday

チョコボ型ロボット!? 走る鳥を参考に逆関節の脚部を開発

ロボット開発における課題の1つは「エネルギー効率」です。

科学者たちは通常、従来のロボットよりもエネルギー効率を10%向上させることを目標に新しいロボットを開発します

ところが、ドイツのマックスプランク・インテリジェントシステム研究所(MPI-IS)に所属するアレクサンダー・バドリ・スポロウィッツ氏ら研究チームは、走る鳥を参考にしてエネルギー効率を300%向上させた「逆関節型の二足歩行ロボット」を開発しました。

「走る鳥」といえばダチョウやチョコボ(架空ですが)が有名ですが、これらの足の構造を模倣することで、エネルギー効率を大きく高めることに成功したのです。

研究の詳細は、2022年3月16日付の科学誌『Science Robotics』に掲載されました。

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走る鳥が疲れない理由

トリと人間では足の構造が異なります。

足を折りたたむ関節の向きが逆なのです。

特に「走る鳥」であるダチョウを観察すると、立ったり走ったりするときに足の動かし方が人間とは大きく異なっているのが分かります。

ダチョウが人間と比べて疲れにくいのは足の構造が異なるから!?
ダチョウが人間と比べて疲れにくいのは足の構造が異なるから!? / Credit:Depositphotos

そして科学者たちは、これら「走る鳥」が速く走ったり疲れずに立ち続けたりできる秘密が、逆関節や腱などの構造にあると考えてきました。

ここで、走る鳥のエネルギー効率の高さを、100kgの人間と比べて考えてみましょう。

100kgの人間のほとんどは速く走ることができません。

立ち続けることはできますが、それは膝を伸ばしてロックしたときだけです。

膝を曲げた状態では、数分で疲れ果ててしまうでしょう。

人間は立っているだけでもすぐに疲れる
人間は立っているだけでもすぐに疲れる / Credit:Depositphotos

しかし平均体重100kgにもなるダチョウには、それらが可能です。

多くのトリは、膝を曲げて立ったまま寝ることさえあるのです。

ロボット工学の観点で考えると、立ち続けるトリたちは驚異的だと言えます。

実際、研究チームが以前に製作したロボットは、歩く時だけでなく、立ち続けるためにもモーターで力を加え続けなければいけなかったのです。

もしトリの足の構造を再現できれば、従来のロボットとは比べ物にならないほど、エネルギー効率を高めることができるでしょう。

そのためにチームは、走る鳥を模倣した「逆関節型の二足歩行ロボット」を開発することにしました。

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