地球の空の色はレイリー散乱、火星の空の色はミー散乱が支配する
![大気が全くない場合、ただ宇宙がみえるだけである](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/04/e20fca225fc24a0e82e59628b414c5f1-900x506.jpg)
火星探査が進んだことによって、火星の夕焼けの色が明らかになりました。
地球の空の色は主に小さな空気分子が起こす光の散乱(レイリー散乱)によって決まります。
ですが火星の空の色は大きな塵が起こす光の散乱(ミー散乱)が決めていました。
空の色は、雑多な色を含む太陽の光が「何に」「どの順番」で衝突するかによって決められていたのです。
そのため大気が全く存在せず塵も舞わない月では、太陽の光は何とも相互作用しないため、空の色は常に、宇宙の色を透かした黒になります。
![大気が分厚すぎると太陽の光が地表に届かず空は真っ黒になる](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/04/2a5324995b17de6c0090cf2378c6eb93-900x506.jpg)
一方、分厚い大気によって覆われている金星では、太陽の光は雲に遮られ全く地表に届かないため、地表から見上げた空の色も常に黒となります。
地球や火星の空が特定の色に染まり、時間帯によって色を変えるのは、ほどほどの大気を持っているからだったのです。
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