円グラフは色覚異常の人にやさしくない
データのカテゴリ数が大きく増えると、円グラフのデメリットはさらに強調されます。
下の円グラフには数十のカテゴリが含まれていますが、非常に見づらく、得られる情報もほとんどありません。
![数十のカテゴリを含む円グラフ](https://nazology.net/wp-content/uploads/2024/01/edfddb994a40c38165520bdf09e3118c-900x507.jpg)
しかも円グラフは、それぞれの領域を「異なる色で分ける」場合がほとんどのため、カテゴリが多ければ多いほど、人々の目を惑わすようになります。
そしてこのデメリットは、人と色の見え方が異なり、色の判別が難しい「色覚異常」を抱える人にとっては一層問題となります。
下のグラフは、「色覚異常の人に上記のグラフがどのように見えているか」を示したものです。
![上記のグラフを、一般的な色覚異常を持つ人にどのように見えるかを示したもの](https://nazology.net/wp-content/uploads/2024/01/aa13b9a019e37eb6169fbc8e3b2e78ae-600x600.jpg)
似たような色が多く、さらに理解しにくいですね。
このような細かく区切られた円グラフに出会うことは稀でしょうが、これならカテゴリ名とそのパーセンテージを文字で羅列しただけの方が、まだ分かりやすいでしょう。
現在、世界の4.6%の人が色覚異常を抱えていると言われており、それら多くの人にとって、「色に頼る円グラフ」は優しくないのです。
ちなみに、ただでさえデメリットの多い円グラフの中には、「最も使ってはいけない円グラフ」が存在するようです。