脳細胞の個々の発火から言葉の意味を検出することに成功!【ハーバード大】
脳細胞の個々の発火から言葉の意味を検出することに成功!【ハーバード大】 / Credit:Canva . 川勝康弘
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【思考翻訳】単語ごとに担当脳細胞があると判明! (3/3)

2024.07.15 Monday

前ページ脳内に存在することがわかった「真の言葉のカテゴリー」

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脳細胞は機械的に単語に反応しているわけではない

脳細胞は機械的に単語に反応しているわけではない。文脈の情報も取り入れて担当する脳細胞が活性化しています
脳細胞は機械的に単語に反応しているわけではない。文脈の情報も取り入れて担当する脳細胞が活性化しています / Credit:Canva

異なる単語をカテゴリー分けする能力は文章理解において非常に重要です。

しかし、ただ単語を区別するだけでは、同音異義語に対処できません。

たとえば「アイ」と聞こえる音声が英文にあった場合、単独では「I(私)」なのか「eye(目)」なのかを区別できません。

日本語で言えば「ハシ」とだけ聴いただけでは「橋」なのか「箸」なのかがわからないのと同じです。

研究でははこの問題に対してどう対処しているかが調べられました。

すると各単語に紐づいたニューロンは単語音声に機械的に反応するのではないこともわかりました。

具体的には、私たちの脳は個々の単語をカテゴリー分けするだけでなく、前後の単語の情報を参照することで、「ハシ」と聞こえた単語が「橋」なのか「箸」なのかを理解していることがわかりました。

「文脈から意味を推測するのは基本中の基本」と言う人もいるでしょう。

しかし脳内において実際にその言葉通りの情報処理が行われていることが確認されたのは大きな発見と言えます。

ブラックボックスとされていた脳細胞の個々の働きを検知する技術は、VRや医療においても重要な役割を果たしていくでしょう。

もし脳細胞の活動をAIを挟んで文章として送り届けることができれば、より正確な「Brain to Brain」コミュニケーションが実現するかもしれません。

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