「美しさ」は1秒で決まる? 美の概念は科学的に説明できるものへ変わってきているという研究

philosophy 2018/08/27

Point
・数千年前の哲学者が語った「美」と、現代の神経科学者が研究対象とした「美」には共通点があった
・「美」の概念は徐々に「曖昧なもの」から「科学で説明できるもの」へと姿を変えている

「美」とは一体何でしょう?言葉で言い表すことのできないその感覚は、長きにわたって「科学」ではなく「哲学」の領域とされてきました。

しかし、ニューヨーク大学の心理学者らによる最新の研究では、「美」は私たちが思っているよりも「シンプル」なものであることが主張されています。

哲学において「美」とは「快」の感情に含まれ、数ある感情の中でも特別なものとして扱われてきました。しかし、この研究の中で「美」は、全く特別なものではなく、単に「とても強烈な」快の感情であることが示されたのです。

研究の筆頭著者であるアンネ・ブリエルマン氏は、次のように語ります。「美を経験するためには、多くの時間を要することが一般的に知られています。しかし、私たちの研究ではそれを否定します。美を感じるためにはたったの “1秒” あれば十分なのです」

研究では、あらゆる時代における「美」について分析。その対象はプラトンや、その著書に「美学」を持つ18世紀の哲学者バウムガルテン、19世紀の劇作家オスカー・ワイルド、初期の心理学者グスタフ・フェヒナー、そして神経科学の分野における「近年の研究」にまで及びました。

その結果わかったことは、「美」にはある程度の法則があるということ。具体的には、「左右対称性」や「丸み」といったものは「美」の要素として考えられることが多いことが分かりました。

もちろんそこには「例外」もあります。マリリン・モンローの「口元のほくろ」が男性に大ウケしたように、左右「非」対象が新たな「美」を作り出すこともあるのです。

また、興味深いことに、数千年前の哲学者たちが「美」を「快の感情」であると主張していたことは、今日の神経科学者たちが研究において、「美」の感覚が眼窩前頭皮質にある「快の感情」を司る部分を活性化させるとした結論と一致しています。

この研究が示すように、「美」とはとても「曖昧なもの」であるといった常識が崩れつつあります。“Beauty is in the eye of the beholder.(美の定義は人によって異なる、蓼食う虫も好きずき)” といったことわざがありますが、それが「嘘」だったと証明される日も、そう遠くないかもしれません。

 

「曖昧さ」が許せる人は優れた社会的行動を取れる

 

via: sciencedaily / translated & text by なかしー

 

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