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「生物学的なウィルス」を活用した高速コンピューターを開発 (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2018.12.20 Thursday

前ページ■生物学的ウイルス「M13バクテリオファージ」を利用

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■実用に向けクリアすべき課題も

ところが、この方法には課題もあります。相変化メモリを作るには、その基材である化合物半導体の一種「アンチモン化ガリウム」を高温に熱して破壊する必要があります。ですが、ウイルスを使ってアンチモン化ガリウムの破片を配線の中に引き入れようとすると、その温度はずっと低くなってしまうのだとか。

この課題が将来的に解決されれば、私たちはこれまで失っていたかもしれないわずかな時間を取り戻し、今よりさらに生産的な生活を送れるようになるかもしれません。ただし、「SNS中毒から抜け出すことができれば」の話ですが…。

現在、人体へのコンピューターチップ埋め込みに代表される「生物とコンピューターの境界線消失」のきざしに、世間の熱い注目が集まっています。それには「生物の中にコンピューターを組み込む」パターンだけではなく、この研究のような「コンピューターに生物を取り込む」パターンのイノベーションも含まれています。境界線の喪失は、「生物⇄コンピューター」と双方向的に進行していきそうですね。

「シュレディンガーの細菌」が登場? 量子生物学の可能性

referenced: sciencealert / written by まりえってぃ/ edited by Nazology staff

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