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深海魚は真っ暗な海底でも「色が見える」スーパーアイを持っていた (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2019.05.12 Sunday

前ページ鍵はRH1遺伝子の数だった

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桿体細胞の層構造で多くの光子を波長ごとにキャッチ!

水深2,000メートルの海で暮らすsilver spinyfinの網膜は、桿体細胞のユニークな配列を持っている。暗闇の中に存在するわずかな光子を一番よく捕えられるように、桿体細胞が層を成しているのだ。

オプシンの感受性がもっとも高い波長は、そのアミノ酸配列から推測することが可能だ。silver spinyfinはRH1の機能を変化させる変異体を計24個持ち、それらを微調整しながら青や緑の波長を見ていることが分かった。これらは、生物発光の色だ。

複数のRH1遺伝子を持つことが分かった4種は、3つの部類に属している。このことは、スーパービジョンの能力が繰り返し進化してきたことを示唆している。

Credit: pixabay

また、オプシンの豊富さは、silver spinyfinの網膜の特殊な構造を説明するのにも役立つ。桿体細胞の中には通常よりずっと大きいものがあり、その多くはお互いに積み重なるかたちになっている。これにより、より多くの光子を感知できるのだ。

さらには桿体細胞の各層が、それぞれ異なる光の波長を捕えている可能性もある。そのおかげで、色の区別ができるというわけだ。

真っ黒なインクで染めたような海の奥底で深海魚が目にする微かな生物発光のきらめきは、海の外の明るい世界で私たちが目にしているものと同じくらい色鮮やかかつ変化に富むものなのかもしれない。

新種の「幽霊魚」が海底8065mで3種見つかる

reference: sciencemag / written by まりえってぃ

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