「アマシ」の謎めいた起源
ルワンダ言語・文化協会の研究員によると、アマシがキブ湖の漁師に使われるようになった起源は、いまだ謎めいているようです。
最も有力な説として、次のような逸話があります。
昔、ルワンダ人が、未婚なのに妊娠した地元の女性たちを罰としてキブ湖の島に置き去りにしました。その際、コンゴ側の漁師たちが、女性たちを引き取り結婚します。その中で、ルワンダとコンゴの言葉が混ざり、アマシができたようです。
それ以来、キブ湖の漁師の内でアマシが定着していったといいます。
しかしその一方、漁師の間でも、純粋なアマシはなくなってきているといいます。というのも、現在のアマシは、コンゴ側の漁師とルワンダ側の漁師とで使われ方が少しずつ違っているのです。
また、アマシを使える漁師の数も年々減ってきており、キブ湖独自の言語が、歴史の闇に葬り去られることが懸念されています。そのため、地元の言語学者たちは、キブ湖の漁師たちと協力し、アマシの録音や記録などの保護活動を進めています。