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地球に一番近い「褐色矮星」の大気はシマシマになっていることが判明!偏光観測では初の快挙 (3/3)

2021.01.27 Wednesday

2020.05.07 Thursday

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大気層がシマシマになっていた

ターゲットとなる「Luhman 16A」は、地球から6.5光年先にあります。

この数字は、天文学的に見ると大きくはありませんが、褐色矮星のように小さくてぼんやりとした天体の観測には十分遠いものです。

その表面を調べるには大型の望遠鏡でも不可能であるため、偏光観測が採用されたというわけです。

さて、褐色矮星の自然光は、大気中の奥深くから生じ、強い光を放っています。この自然光は大気の縁にぶつかることで偏光化されます。

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大気の縁で偏光になる/Credit: youtube

しかし、天体内の大気が全球にわたって均一であれば、偏光は均質化されて自然光に戻ってしまいます。

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大気が均一なら自然光に逆戻り/Credit: youtube

ところが、大気が均一でなく、分厚い雲のバンドがあれば、その部分が極端に偏光化されるのです。

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雲のバンドがあれば、その部分が偏光化される/Credit: youtube

こうしたメカニズムをもとに「Luhman 16A」を偏光観測した結果、得られた大気モデルがこちらです。

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「Luhman 16A」の大気モデル/Credit: youtube

木星の大気層と同じようにシマシマになっているのが分かります。

偏光観測を用いた縞状大気の発見は、褐色矮星において初の快挙です。

研究チームは「今後も偏光観測を用いた天体調査を進めていく」と話しています。

研究の詳細は、5月5日付けで「The Astrophysical Journal」に掲載されました。

惑星と恒星の違いってなに?両方の特徴をもつ褐色矮星の軌道から形成過程が明らかに

reference: sciencealertiflscience / written by くらのすけ

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