animals plants

北極圏のクモの「共食い」が激化…その原因は? (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2020.05.07 Thursday

前ページカニバル化は温暖化が原因?

<

1

2

>

同種を食べるクモは早死にする?

これは、実験でも証明されています。

研究チームは、アラスカと同じ生息環境を準備し(メソコスムという実験方法)、その密閉された空間の中で、採取したコモリグモを放しました。

この際、コモリグモの数を増やし、高密度の環境下にさらすことで、食生活や数にどのような変化が起きるかを調べています。実験は、「大きなメスがいる空間」と「通常のメスがいる空間」が準備されました。

その結果、前者の方で、メス親の捕食により、幼生の数が減っていることが判明したのです。

非情な行動にも思えますが、この行動は、種全体の存続のために、仕方なく個体数を調整する手段なのかもしれません。

画像
コモリグモ/Credit: Ashley Asmus

しかし、コルツ氏は「長い目で見ると、カニバリズムは、種の生存に不利かもしれない」と指摘します。

というのも、研究では、同種の食べるコモリグモは、虫など普通のエサを食べる個体に比べて、早死にすることが分かっているのです。

コモリグモたちがそれを理解しているわけもなく、温暖化が続けば、さらにカニバリズムを激化させる危険性があります。

子ども想いのコモリグモも、このままでは「コグイグモ」に改名されてしまうかもしれません。

研究の詳細は、5月4日付けで「Journal of Animal Ecology」に掲載されています。

赤ちゃんを生きたまま食らうハムスターの母親、原因は身近なものに…

reference: phys.org / written by くらのすけ

<

1

2

>

コメントを書く

※コメントは管理者の確認後に表示されます。

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

動物のニュースanimals plants news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!