深海生物なのにカラフルな新種を発見!名前はエルヴィス・プレスリーに由来

animals_plants 2020/05/18
Credit: ZooKeys (2020)

深海生物は通常、暗闇に紛れるために黒や灰色など暗い色の生物が大多数を占めています。しかし今回、その常識を打ち破る生物が見つかりました。

カリフォルニア大学、CNRS(フランス国立科学研究センター)らの研究により、4種の深海生物が新たに発見されました。

「ウロコムシ(Polynoidae)」という小型生物に属し、体長は3〜5センチほど。背中で対をなす殻の装飾が大きな特徴です。

ウロコムシは専門家の間では、光沢のある殻がエルヴィス・プレスリーの衣装に似ていることから「エルヴィス・ワーム(Elvis worms)」として親しまれてきました。

そのため、新種の内の1種は、エルヴィス・プレスリーから名前が付けられています。

光が届かない深海なのにカラフル

4種のウロコムシは、遺伝学を用いた分析により明らかにされました。

それがこちら。

Credit: ZooKeys (2020)

Aは「P. orphanage」、Cは「P. goffrediae」と命名され、ともに著名な生物学者にちなんでいます。

Dはチームに属する研究者の父親に由来する「P. mineoi」。そして、Bがエルヴィス・プレスリーに由来する「P. elvisi」です。

頭文字の「P」は、ウロコムシを意味するPeinaleopolynoeを表します。

研究チームは、遠隔潜水機を用いて、各種の個体を採取しました。4種ともに、深海915メートルほどの場所に生息しており、海底に落ちてくる有機物質やクジラの死骸などをエサにしています。

各種とも鋭い牙を持っており、互いに争うこともあるようです。そのせいか、採取したウロコムシの背にはV字形の傷跡がよく見られました。

ウロコムシの牙/Credit: ZooKeys (2020)

一方で研究チームは、ウロコムシがカラフルな殻を持っていることに疑問を抱いています。

彼らの生息場所は、太陽の光が差さないほど深く、同じ水域に住む他の生物の体色は、薄いものや鈍い色がほとんどです。光が差さないので、視力を持たない生物も多くいます。

そんな中、ウロコムシだけがド派手な殻をまとっている理由が分からず、研究チームも「現時点で断定できる答えはない」と述べます。

下の動画は、2匹のウロコムシが互いに争う様子を捉えたものです。

エルヴィスのように、深海の「キング・オブ・ロックンロール」の称号をかけて争っているのでしょうか。

研究の詳細は、5月12日付けで「ZooKeys」に掲載されています。

2600mの深海にワニの死体を置いたら跡形もなく消えた! 犯人は誰?

reference: phys.org / written by くらのすけ
あわせて読みたい

SHARE

TAG