世界唯一の「歌う犬」?
ニューギニアン・シンギング・ドッグが、学術的に初めて調査されたのは1897年のことです。
名前が示すように、独特な発声方法で鳴くことから「歌う犬」と呼ばれています。発声の個体差がかなり激しいため、数十頭で集まって吠えると、音程が違って合唱のように聞こえるとか。
単体でも普通の犬にはないサイレンのような鳴き声が聞けます。
また、ニューギニアン・シンギング・ドッグは、犬の中でも非常に古い犬種であり、オオカミと家畜化された犬の間に位置する「ミッシングリンク」とも言われます。
しかし、初めての調査依頼、数が著しく減少し、1970年代以降、野生で確認された例はありません。
今日見られるのは、ニューギニアからアメリカに持ち込まれた8頭のシンギング・ドッグを繁殖させたもので、全部で300頭くらい現存しています。