日本の研究者によりカビ菌の菌糸の上を細菌が高速道路として利用し通行料金も支払っていることが判明した
日本の研究者によりカビ菌の菌糸の上を細菌が高速道路として利用し通行料金も支払っていることが判明した / Credit:Life Science Alliance
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2021.01.27 Wednesday

2020.10.03 Saturday

細菌はカビ菌糸の「高速道路」を移動して「通行料」も払っていた (2/4)

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高速道路は利用されると成長が加速していた

左端から右端にカビ菌の作った菌糸が伸びており光る細菌がその上を高速移動している様子
左端から右端にカビ菌の作った菌糸が伸びており光る細菌がその上を高速移動している様子 / Credit:Life Science Alliance

単細胞型の細菌と多細胞型のカビ菌を一緒に育てた結果、上の動画のように、単細胞型の細菌が多細胞型のカビ菌が張り巡らせた菌糸の上を、秒速30マイクロメートルという非常に速い速度で移動していることが判明しました。

多細胞型のカビ菌は、ある地点のエサ場と他のエサ場を菌糸でつなぐように増殖するため、菌糸の上を移動することは、単細胞型の細菌にとって効率的なエサの確保に有利に働きます。

そのため最初、両者の関係は、単細胞の細菌側に利益が偏った、歪んだ共生関係にあると思われました。

しかし単細胞型の細菌の行動を詳しく分析を行った結果、意外な事実が判明します。

単細胞型の細菌が菌糸を高速道路として利用しはじめると、なぜか利用されているだけだったはずの、多細胞型カビ菌の菌糸の成長が加速したのです。

菌糸の上を緑に光る細菌が覆っている様子がわかる。菌糸の成長は細菌の利用によって促進されていた
菌糸の上を緑に光る細菌が覆っている様子がわかる。菌糸の成長は細菌の利用によって促進されていた / Credit:Life Science Alliance

どうやら単細胞型の細菌は、単にタダ乗りをしているだけではなかったようです。

しかしそうであるなら、単細胞型の細菌はいったい何を「お返し」していたのでしょうか?

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