合成に成功した2種類のダイヤモンド
ダイヤモンドは炭素の結晶ですが、この結晶構造は実は1つだけではありません。
通常、宝石店に並ぶようなダイヤモンドは、炭素原子が立方体に並んだ結晶構造を持っています。しかし、この炭素原子が六角形に配置された結晶構造も存在するのです。
それがロンズデーライトと呼ばれるダイヤモンドです。
![ダイヤモンドの2つの結晶構造。左がロンズデーライト。右が通常のダイヤモンドの立方晶。](https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/11/827eaf81b5abc98a7809405a06bc42ce-900x516.png)
ロンズデーライトが最初に発見されたのはアリゾナ州にあるキャニオン・ディアブロ隕石のクレーターからでした。
隕石衝突の強烈な熱と圧力によって、隕石内のグラファイトが変異して誕生したのがロンズデーライトなのです。
そんな珍しいロンズデーライトを今回の研究では合成することができたのです。
![合成されたロンズデーライトと通常のダイヤモンドの川。](https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/11/news_diamond-river_L_1220px-900x540.jpg)
合成されたダイヤモンドを電子顕微鏡で撮影した画像では、ロンズデーライトと通常のダイヤモンドが川のような層を作って合成されているのが確認できます。
これはまだ謎の多いロンズデーライトの形成を理解するためにも重要な成果です。