「パクチー嫌い」になりやすい人種は?
先の23andMeの調査では、パクチー嫌いになりやすい人種となりにくい人種が明らかになっています。
それによると、北欧と南欧を含むヨーロッパ系の人々で最もパクチー嫌いが多く、対象者の14〜21%が「パクチーが苦手だ」と報告していました。
次に、アフリカ系アメリカ人が9.2%、ラテン系が8.7%、東アジア系が8.4%でパクチー嫌いが発生しています。
一方で、南アジア系ではパクチー嫌いが3.9%しかいませんでした。
やはりエスニック料理にパクチーを愛用する南アジア系の人々は、パクチーを好みやすいようです。
これと別にパクチーの歴史を遡ってみると、興味深いことに、1500年代〜1600年代にはすでにパクチー嫌いの報告が記録されています。
しかしその当時は「石鹸」や「カメムシ」ではなく、「トコジラミみたいな匂いがする」という苦情が多かったそうです。
トコジラミもアルデヒド臭を出すことが知られますが、これは当時の衛生レベルが低くて、人々がトコジラミと接触する機会が多かったこと。
それからアルデヒド成分を合成した石鹸がまだなかったことが原因と指摘されています。
逆に社会の衛生レベルが高まって、人々が日常的に石鹸を使うようになってから「パクチー=石鹸の匂い」と変わっていったようです。
またアルデヒド成分を含む食材はパクチーの他に、シナモンやバニラなどがあります。
両方ともスイーツの風味づけや香水として人気ですが、苦手な人はおそらく、アルデヒドの匂いに敏感に反応しているのでしょう。
パクチー嫌いの方はもしかしたらシナモンとバニラも苦手なのではないでしょうか?
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