MITが副操縦士としてパイロットを補佐するAIシステムを開発!
MITが副操縦士としてパイロットを補佐するAIシステムを開発! / Credit: MIT – AI copilot enhances human precision for safer aviation(2023)
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MITが副操縦士としてパイロットを補佐するAIシステムを開発!

2023.10.27 Friday

『スター・ウォーズ』ではR2-D2が宇宙船の航法ナビゲートをしたり、『アベンジャーズ』シリーズでは女性型AIのフライデーがアイアンマンスーツの飛行サポートをしていました。

このようにSF作品では、AIロボットによる飛行補助はすでにお馴染みのアイデアとなっています。

しかし現実の研究者たちも決して遅れは取っていません。

米マサチューセッツ工科大学(MIT)は先日、パイロットの操縦をサポートするAIシステム「Air-Guardian」の開発を発表しました。

Air-Guardianは副操縦士として機体に搭載され、人間では気づけない危険情報を察知し、機長と協力しながら、より安全な空の旅を実現します。

研究の詳細は、2023年9月20日付でプレプリントサーバー『arXiv』に公開されました。

AI co-pilot enhances human precision for safer aviation https://news.mit.edu/2023/ai-co-pilot-enhances-human-precision-safer-aviation-1003 MIT’s New AI-Powered Co-Pilot Will Redefine Aviation Safety https://analyticsindiamag.com/mits-new-ai-powered-co-pilot-will-redefine-aviation-safety/
Towards Cooperative Flight Control Using Visual-Attention https://arxiv.org/abs/2212.11084

AIロボットを「副操縦士」に据える

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Credit: canva

2人のパイロットが操縦する飛行機に乗っているところを想像してみましょう。

ただし、パイロットの片方は「人間」、もう片方はAIです。

AIは副操縦士として機長の仕事をサポートします。

基本的には人間である機長が主導権を握り、機体をコントロールしますが、もし機長が注意散漫になったり、何らかの危険信号を見逃したりするとAIが指摘してくれます。

「機長、よそ見してますよ」とか「前方〇〇キロ先に積乱雲が発生です」というように。

そうしたAIシステムを目指して開発されたのが「Air-Guardian」です。

パイロットは現在、複数のモニターや管制官とのやり取りを通して大量の情報に接していますが、一方で人間の能力では対処しきれない問題が空や機体にはたくさんあります。

そこでAir-Guardianは生身の人間では不可能なデータ分析を行い、機長と連携してより安全な飛行機の航行を実現します。

では、Air-Guardianは具体的にどんな仕事をしてくれるのでしょうか?

次ページAir-Guardianはどのように人間をサポートする?

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