「3Dプリンター」や「手術用ロボット」は有効か?
加えて、火星への処女飛行では、船内に持ち込める器具・機材の数が限られるでしょう。そこで専門家たちは、火星で得られた資源をもとに、3Dプリンターを使って手術に必要な器具を作るという方法を模索しています。
すでに、メスや鉗子、スカルペルハンドルなどが3Dプリントで作成され、実際に使用可能であることが証明されています。ただし、火星の資材をいかに使うかは検討中です。
これとは別に、手術用ロボットの開発も進んでいます。
NASAの研究チームは現在、遠隔操作でコントロールできる手術用ロボットの改良に取り組んでおり、すでに擬似身体から胆のうと腎臓の結石の除去に成功しています。
しかし、ここでも地球と火星のタイムラグが障害となり、地上からの遠隔操作はうまく機能しないでしょう。理想としては、ロボットが自律的に手術を行うことですが、故障や不具合が起きた場合、クルーの命に保証はありません。
また、ロボットの手術を受けるのも、メンタル面で不安と抵抗があるはずです。
こうした手術問題を解決しない限り、深宇宙への探索もお預けになるかもしれません。
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