新種ワニの復元イメージ
新種ワニの復元イメージ / Credit: nature
paleontology

”首長竜の子ども”をエサにしていた「新種の古代ワニ」を発見!(スペイン) (2/2)

2021.01.28 Thursday

2020.10.11 Sunday

前ページワニなのに手足が”真下”に生えていた

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首長竜の赤ちゃんを食べていた?

また、新種の化石が見つかった地層は、首の長い「ティタノサウルス」という竜脚類の営巣地として知られ、骨が多数出土しています。

ティタノサウルスは、メスが後ろ足で穴を掘って、そこに25個前後の卵を産み、草や砂を被せて隠す習性で知られます。

そのことから、研究チームは「新種ワニが営巣地を嗅ぎつけて、卵や生まれたばかりのティタノサウルスを餌食にしていたのではないか」と推測しました。

ティタノサウルスの巣作り
ティタノサウルスの巣作り / Credit: ja.wikipedia

これとは別に、新種ワニは、セベクス科の中で最初期に登場した種の可能性が高いようです。

セレス博士は「既知のセベクス科の生物より1000万年は古く、科全体の進化史を理解するための貴重な資料となる」と話しています。

こちらの図は、セベコクスク亜目とセベクス科の進化の流れを示した図です。

「セベコクスク亜目」と「セベクス科」の進化図
「セベコクスク亜目」と「セベクス科」の進化図 / Credit: nature

一番左上に「セベコクスク亜目」が位置し、およそ1億5000万年前に出現したと見られます。

セベクス科の派生は約1億年前と推定され、今回見つかった新種ワニは9000万年前に現れたと考えられています。シルエットで記したワニの下から2番目が、新種の「オグレスクス・フュラトゥス」です。

ゴンドワナ大陸の分裂前に出現したため、もしかしたらアフリカやインドにも新種の骨が眠っているかもしれません。

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