下アゴの両はしにあった性器が外れたオス
下アゴの両はしにあった性器が外れたオス / Credit: Matjaz Kuntner
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交尾後メスに食べられないため、自ら「ペニスを切り離すクモ」は戦闘につよい

2021.01.27 Wednesday

2020.10.12 Monday

虫の世界では、交尾後にメスに食べられてしまうオスがよくいます。

彼らの目的は子孫を残すことなので、メスの栄養になるなら喜んで身を捧げるのかもしれません。

しかし、中には突飛な方法で捕食を回避する生き物もいます。

東南アジアに生息する「マラバルジョロウグモモドキ(学名: Nephilengys malabarensis)」のオスは、交尾後に自分の性器を切り離してメスから逃げるのです。

 

cbsnews https://www.cbsnews.com/news/spiders-detachable-penis-still-works-without-him/ , natgeo https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/4032/

オスの交尾チャンスは1度きり?

マラバルジョロウグモモドキは、メスの方が圧倒的に大きく、メスによるオスの捕食がしばしば見かけられます。

しかし、子孫を残すには、どうしてもメスに近づかなければなりません。そこでオスは、交尾中に自分の性器を切り離す方法を編み出しました。

オスには、ペニスに当たる器官が2つあり、それをメスの生殖孔に入れて精子を送り込みます。メスの生殖孔も2つあるので、オスは1度の交尾で2つとも失うことがあります。

切り離した性器(赤枠)、左に見える小さいのがオス
切り離した性器(赤枠)、左に見える小さいのがオス / Credit: cbsnews

当然ながら、性器を失ったオスは2度と交尾できません。そのため、彼らの交尾チャンスは原則1回、多くても2回です。

「そこまでしてメスから逃げたいのか」と思ってしまいますが、実はオスの真の目的は他にあったのです。

次ページメスを守る”強戦士”に変身

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