納豆を作るとき「大豆を蒸す理由」がやっと判明! “生きた大豆は納豆菌を嫌い、納豆菌は死んだ大豆が好き”

納豆菌は死んだ大豆の上でだけで繁殖する
納豆菌は死んだ大豆の上でだけで繁殖する / Credit:京都大学

納豆を研究することで抗菌物質が開発されるかもしれません。

10月29日に『Scientific Reports』に掲載された論文によれば、生きている大豆はある種の抗菌物質を分泌しており、納豆菌によって納豆になってしまうのを避けているとのこと。

また納豆菌のほうも、生きている大豆(発芽能力あり)よりも死んだ大豆のほうを好み、死んだ大豆に反応する特殊な遺伝子群を備えていることが明らかになりました。

さらに納豆菌は死んだ大豆に接触することで、謎のフォームチェンジも行うのだとか。

普段何気なく食べている納豆には、どんな生命の神秘が潜んでいるのでしょうか?

>参照元はこちら(英文)

生きている大豆は納豆菌が嫌い

生きている大豆は抗菌物質を分泌して納豆菌を遠ざけている
生きている大豆は抗菌物質を分泌して納豆菌を遠ざけている / Credit:京都大学

納豆を作るには大豆を高温で蒸した後に、藁に包んで寝かせます。

一説では弥生時代までさかのぼると言われる、この納豆製造法の仕組みは、枯れた藁に棲む納豆菌の発見によって、発酵の一種であることが明らかになっています。

しかし「藁で包む」理由(納豆菌を大豆にくっつけるため)が解明された一方で「蒸す」理由については、あまり詳しくわかっていませんでした

そこで研究者たちは納豆菌が大豆の生き死ににどのように反応するか確かめることにしました。

結果、上の図のように、生きている大豆は納豆菌の増殖を抑える機能があると明らかになりました。

生きている大豆は何らかの抗生物質を分泌することで、納豆菌を避けていたのです。

一方、死んだ大豆からは抗菌力が失われており、わずか48時間で大豆の表面がネバネバしはじめ、納豆に変化していました。

さらに今回の研究では、納豆製造の成否は大豆の抗菌力だけに依存しているのではないことも判明したのです。

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