脳オルガノイドに神経接続された目はやすことに成功!
脳オルガノイドに神経接続された目はやすことに成功! / Credit:ElkeGabriel et al (2021) . Cell Stem Cell . Human brain organoids assemble functionally integrated bilateral optic vesicles
biology

「目がある人工脳」を作り出すことに成功、視神経もあり光を検知 (4/4)

2024.06.19 Wednesday

2021.08.19 Thursday

前ページiPS細胞から目のパーツを作る「再生医療」に期待

<

1

2

3

4

>

ビタミンAはドミノの最初の1枚を押していた

ビタミンAはドミノの最初の1枚を押していた
ビタミンAはドミノの最初の1枚を押していた / Credit:Canva . ナゾロジー編集部

前述したように、進化的にみれば目はの領域の1つです。

そして胎児期の脳を模倣する脳オルガノイドにはもともと、目になるための専用の細胞が準備されています。

ここで重要なのは、目になる準備をしていた細胞たち(間葉)は、準備状態に留まるために、ある種の信号(パラクリン)を出し合っていたということです。

細胞の準備状態(未分化・未熟)というのは、エネルギーを必要としない単なる待機ではなく、お互いに信号を送り合って維持する、コストを要する状態の場合もあったのです。

そしてビタミンAは、この準備状態を維持するための信号を、遮断する効果があると考えられています。

準備状態が解かれると細胞たちは、外部からの助けなしに、自律的に目を形成しはじめます。

目という非常に複雑な器官が、ビタミンAのような単一の成分をキッカケにして、自律的に構成されていくのは生命の神秘と言えるでしょう。

<

1

2

3

4

>

コメントを書く

※コメントは管理者の確認後に表示されます。

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

生物学のニュースbiology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!