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脳の過剰な活性が寿命を縮める? 老後は穏やかに過ごした方が良いかもしれない (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2019.10.19 Saturday

前ページ脳の活性が寿命を縮める?

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万能薬になるか? 驚きのRESTの効能

Credit:pixabay

神経興奮に作用する遺伝子を抑制すると明らかになったRESTですが、Natureに掲載されている他の研究ではアルツハイマー病を予防する作用があるという報告もされています。

アルツハイマー病を発症した人の脳ではRESTの量が低下していたというのです。

こうしてみると、RESTはアルツハイマー病を抑え、神経興奮も抑制して、長寿を維持できる万能のタンパク質であるように見えます。

しかし、RESTを誘導するのは老化によるストレスが原因と言われており、単純に高齢になるほどRESTの量が増加しているだけの可能性も捨てきれません

研究対象にされている脳は、様々な要因で死亡した人々から提供されているものなので、REST濃度差が直接死亡に関連しているかどうかは明言できないのです。

生きている人間の脳を解剖して調査することはできないので、この辺りの判断は医学的にも難しい領域です。

しかし、ワームやマウスを使った実験では明らかな結果が示されており、RESTをターゲットとした薬物開発が、神経の興奮を減らし、健康な老化を促進して寿命を伸ばす可能性はあります。

こうしたRESTの有用性を判断するにはまだまだ長い時間が掛かるといいますが、脳神経の興奮と寿命の関連が魅力的な研究テーマになったことは確かなようです。

Credit:depositphotos

世の中にはすぐ頭に血の昇る高齢のクレーマーが多いなんて話題も耳にしますが、寿命に関係するかどうかは別として、神経を昂ぶらせるよりは穏やかな老後を送りたいものですね。

お茶を飲む習慣は脳構造にポジティブな効果をもたらす

reference:sciencedaily/ written by KAIN

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